シナリオ:「かえるのうた」
竹林から逃れようとする木畑達に、月渚が追いつく。 |
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1.追求~追い詰められて~ |
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KP:有田と木畑の後ろに、凛と月渚が迫ってますね。有田は月渚に追いつかれます。 弟切 月渚:あれっ 弟切 月渚:有田先輩…! 有田 楠生:俺の足が遅いから・・・ 有田 楠生:ってん? 鬼怒 凛:何してんだこんなとこで 有田 楠生:そっちこそ 木畑 多朗:いやまぁアズサがいないなら正直に状況を話してよくないか? 弟切 月渚:バカな…ここには奴らの儀式に関わる重要な何かがある筈では…! 鬼怒 凛:あたしらはパンダ探しに来ただけだが・・・ 鬼怒 凛:アズサが竹林を避けただろう? 弟切 月渚:そうそう、蕎麦食べてるときに 弟切 月渚:ミカズキ先輩が「あそこにはなんもちゃんだよ」って言ってたから 弟切 月渚:逆に何かありそうだと思いまして 木畑 多朗:まぁ確かにそんなことも言ってたな 弟切 月渚:ちょうどミカズキ先輩が仮眠に入るってことだったんで 木畑 多朗:でもそれ実際何もないからだぞ。だから俺も有田の潜伏場所に選んだんだし。 木畑 多朗:まぁ見た範囲では本当にただの竹林だった.. 弟切 月渚:見送りがてら探索を… 鬼怒 凛:何もないのか・・・ KP:ここまで歩いてきて、特に何もないですね。 KP:切り立てられた竹などがあるので、転んだら危ないかなって感じ。 弟切 月渚:えーとじゃあミカズキ先輩もいないことですし 有田 楠生:状況はまったくわからんけども、とりあえず、何かがあった感じはしないな 有田 楠生:静かでゆったりとした良い空間だったよ 有田 楠生:そばもうまかった 弟切 月渚:詳しく教えてもらっても? 木畑 多朗:まぁ正直に話すよ。構わんよな? 有田 楠生:どうぞどうぞ 木畑 多朗:有田は本当に毒物を持っていて何故かそれを誰にも気づかれずに察知できる人間がこの村のどこかにいる。 弟切 月渚:えぇ… 弟切 月渚:解釈違い…! 有田 楠生:一致だよ! 弟切 月渚:睡眠薬のほうは一致 有田 楠生:なんかやばい感じにあこがれる感満点だろ! 木畑 多朗:最初は有田がなんか悪いこと企んでんのかと思ったけど話してるうちにどーもそー言うことでもないっぽい 弟切 月渚:え…そういう理由で…!? 鬼怒 凛:単に所持してるだけ? 有田 楠生:かっこつけのためなら何でもする! 鬼怒 凛:馬鹿じゃん 有田 楠生:そうだよ、持ってて誰にも言わないというかっこよさ 弟切 月渚:馬鹿じゃん 有田 楠生:わからないよな・・・ 有田 楠生:だが!それが良いのだよ! 有田 楠生:【わかるやつは病院へどうぞ】 KP:(わからん……) |
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2.沈んだ鍵 |
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弟切 月渚:有田先輩はその毒どこに隠し持ってたんですか? 有田 楠生:スキットルの中 弟切 月渚:ええ、じゃあ格好つけて 弟切 月渚:スキットルグビってやったら死ぬやつじゃないですか…! 鬼怒 凛:間違えて飲みそうだなお前 有田 楠生:そのひりつく感じ・・・かっこいいだろぉ 木畑 多朗:とにかく敵に有田が危険な人物だと思われてるのはマジだと思ってるから俺は有田をどこかに潜伏させたくて必死こいてた 弟切 月渚:ほら、やはり武器を隠し持つ男でした…! 弟切 月渚:ところで敵にそれが察知されたっていうのはどういう…? 木畑 多朗:そんなこんなだよ 有田 楠生:武器じゃないもん!アクセサリーだもん! 有田 楠生:なんか、木畑にメールのタレコミがあったんだと 木畑 多朗:うむ。 鬼怒 凛:タレコミが? 木畑 多朗:しかも送信元がわからん。 弟切 月渚:朝の「この村は呪われている」って送信元とも別? KP:見合わせて検証します? KP:有田はケータイないですけど 有田 楠生:あ、それみんなにもきてたのか 鬼怒 凛:きてたけど・・・ 鬼怒 凛:ケータイどうした? 有田 楠生:荷物は全部木畑にあずけてるからなおれ 木畑 多朗:いや毒物悪用されたらヤバいと思って荷物事池に沈めちまった... 弟切 月渚:えっケータイも…? 弟切 月渚:何で……? 鬼怒 凛:もったいね! 有田 楠生:え?それは聞いてない 有田 楠生:ダーツの矢も良いやつだったのに・・・ 有田 楠生:ナイフも高いやつだったのに・・・ 木畑 多朗:友人が殺人ほう助とかで逮捕されたら鬱入るだろ... 有田 楠生:あ・・・車の・・・鍵・・・ 弟切 月渚:い、いやでもケータイまでは… 有田 楠生:鍵はあれだよね、ちゃんと避けてるよね? 有田 楠生:当然、木畑が持ってるよね? 木畑 多朗:すまん... 考えてなかった... 有田 楠生:orz 弟切 月渚:えぇ…… 弟切 月渚:(うなだれる 有田 楠生:俺の出費が有頂天 鬼怒 凛:まぁ、いまや車は使いもんにならん 弟切 月渚:しかしこの後どうしましょう 有田 楠生:まぁ、深いといっても潜って取りにいけるだろ 鬼怒 凛:やりたくはないが・・・徒歩で山を越えるか? 弟切 月渚:私達の目算ではここにある儀式のクリティカルなものをみつけて 木畑 多朗:やった手前俺が探すさ。 弟切 月渚:破壊してご破産にできるかと思ったんですけど… KP:さて、時刻は14:00になります。
有田 楠生:そういえば、お寺に行って儀式については何か情報手に入った? 弟切 月渚:ウサギちゃんと会ったり…かくかくしかじか(寺でのお話を共有しよ) 木畑 多朗:ウサギちゃんってなんだ? 鬼怒 凛:寺で子供と会った 鬼怒 凛:ウサギのヘッドフォンした子供だ 弟切 月渚:この村の子で、なんか怪談に興味津津のウサギちゃんがお堂の裏に隠れててね 弟切 月渚:この村に「人食い鬼の伝説」があるのは間違いないみたい。 弟切 月渚:あと蕎麦やであったライターの人いわく 弟切 月渚:10年前に殺人事件があって 弟切 月渚:夫婦の夫が殺され、妻が行方不明 警察は妻を下手人だと推定してて… 弟切 月渚:その現場には二人の女の子と隣の家の?男の子が居て‥でしたっけ? 鬼怒 凛:うん 弟切 月渚:現場の隣の家に二人と一人が居たんでしたっけ… 木畑 多朗:さっき竹林で話した未解決事件の詳細がこれだな 鬼怒 凛:現場の隣の家の子ね 鬼怒 凛:なんだかアズサと符合するんだよね 弟切 月渚:えーとそれで警察が女の子二人の身柄を確保したところ 弟切 月渚:片方が途中で消えて 弟切 月渚:現場の隣の家の女の子は始めから一人しかいなかった、っていう 弟切 月渚:ホラーです 有田 楠生:その家が、俺たちが泊まっていた家の隣の廃墟って感じ? 鬼怒 凛:かもね 弟切 月渚:あと、この村には人食い鬼伝説以外にも 弟切 月渚:雨と幽霊の話がいっぱいあるって 弟切 月渚: 雨の日にぬれたまま池に上がると幽霊が入ってくるとか 雨の日に池や川を覗くと自分じゃないものがうつりこむとか 雨の日に田んぼを見ると死んだはずの人が歩いていることがあるとか… 弟切 月渚:ミカヅキ先輩が言うには子供に言うことを聞かせるための怖がらせっていう事らしいんですけど… 有田 楠生:雨ねぇ 有田 楠生:歌の歌詞については何か分かったことは? 木畑 多朗:今夜雨だったりしねーよね... 弟切 月渚:先の歌の歌詞に照らし合わせると 弟切 月渚:あとお堂の比丘尼伝説にも照らし合わせると… 弟切 月渚:この村はよそ者を生贄に捧げる事で恩恵を得ていて‥ 弟切 月渚:その恩恵とは、死んだ人を蘇らせる事では…? 弟切 月渚:という感じです 有田 楠生:ふむふむ 木畑 多朗:おおむねアズサは黒じゃないか... 木畑 多朗:村全体がどうかはともかく。 弟切 月渚:全体じゃないですかねえ 弟切 月渚:ウサギちゃんも人食い鬼の話したらあの発勁使いそうな住職にこっぴどく叱られたといっていましたし 弟切 月渚:山に捧げる生贄を被害者として書く事はここではきっと禁忌なんですよ 有田 楠生:そもそも今回さそわれたのはキムだったよな 鬼怒 凛:うん KP:(キムて誰?) 弟切 月渚:(誰や! 有田 楠生:【誰だ!】 鬼怒 凛:最初からあたしがターゲットだったって訳ね 有田 楠生:かなぁ 弟切 月渚:比丘尼も伝説では自ら入定したという事ですけど…そのへんから拐ってきて生贄にしたんじゃないでしょうか 有田 楠生:他3人余計なのくっついてきてるけど、人数が増える分には問題ないとか? 鬼怒 凛:背格好が対象と似てるからとか? 鬼怒 凛:どうだろ。それだと鈴が祀ってあるのが分からない。 弟切 月渚:うーん、単に被害者を神格化するためn… |
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3.あめがふる |
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KP:ふと、凛の首筋に冷たい水滴が落ちる。 KP:顔を上げると、それは瞬く間にぽつぽつとそぼ降り、大雨へと変わる。 鬼怒 凛:ヒャッ 木畑 多朗:雨か? 弟切 月渚:うわっ 有田 楠生:おお 鬼怒 凛:・・・・さぁ、盛り上がってきたゼ・・・ 鬼怒 凛:はぁ。 KP:竹林に遮られてなお強い雨が体を濡らします。体温が奪われていく。 弟切 月渚:ヒエーッ ミカズキ家に戻りましょう! 木畑 多朗:帰るか... 有田 楠生:俺はどうする? 木畑 多朗:んー雨風をしのげる場所を自力で探してもらうか開き直るか... 弟切 月渚:毒物がバレてたとして… 鬼怒 凛:開き直れば? 弟切 月渚:うん、ソレで良いのでは… 鬼怒 凛:自業自得でしょ 弟切 月渚:実際私達にした説明をして枕に顏を埋めてバタバタしてもらうしか… 木畑 多朗:まぁ自業自得だな確かに... 有田 楠生:自業自得だよ(エッヘン KP:なんだこいつは! KP:御数木家へ移動する? 鬼怒 凛:(はい 弟切 月渚:まあまだ、村の連中でも誰にバレてて誰にバレてないかわからないですし 鬼怒 凛:嶺じゃない?バレてるのは 弟切 月渚:わざわざメッセージを送ってくるなら味方という可能性も… 木畑 多朗:まぁとりあえず帰って議論しよう 弟切 月渚:うぃ 木畑 多朗:体力使うぞ山道でぬれると 有田 楠生:あ、そうそう、メッセージと言えば 有田 楠生:俺のとこには、呪われてるにプラスして、儀式が始まる前に帰れってあったけどみんなは? 弟切 月渚:そのとおりですね 朝言った通りです KP:では、濡れた畦道を転ばないように走りながら御数木家に向かいます。 KP:前髪をつたう水滴が視界を遮るなか、田畑の果てに人影を見るだろう。 弟切 月渚:(うわっ 有田 楠生:まぁ、鍵がドボンだから帰る選択肢ないがね・・・ KP:足下には紫色のジギタリスが咲く、田の淵に立っている後ろ姿は……牧野嶺ではないか。 弟切 月渚:(あら…? 弟切 月渚:(ジギタリスってなんだっけ… 有田 楠生:ん?あの人影は?
牧野嶺:傘ひとつさすこともなく、着の身着のままで大雨の降りしきるなか水辺に立つ姿は、どこか現世離れしている。 牧野嶺:まるで、雨の日に水田に現れる幽霊のように…… |
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